余談:弁あれこれ

    私たちが日常用いている様々な道具のなかに,弁が多用されている。

もっとも身近な例として,海水浴で浮き輪を膨らますための足踏みポンプ,あるいは灯油汲上げポンプなどが挙げられる。このようなポンプには入り口と出口にフラップが備え付けてあり,これがパタパタと動くことにより弁として機能する。このような弁の開閉は,もっぱらポンプ運動により生ずる内外の圧力差によって引き起こされる,いわば受動的なものである。


    一方,バルブの動きそのものが,能動的に制御される例として,4サイクル・ガソリンエンジンを挙げてみた。
 ガソリン混合気は吸気口から燃焼室(シリンダー)に入り,圧縮燃焼後,排気口から排出される。これら吸気口,排気口それぞれに弁が備わっている。エンジンが効率的に働くためには,ピストンの動きに合った絶妙なタイミングで,バルブ開閉が行われる必要がある。バルブの開閉はピストンの上下運動と連動して開閉されるしくみになっている。
 ある自動車会社では,このバルブ開閉のタイミングを,さらにエンジンの回転数に従って変化させる技術を開発し,エンジン効率を極限まで追求している。バルブの制御はとても奥が深いものである。
 ちなみに古くなった自動車やオートバイでは,このバルブ・タイミングの微妙な狂いが,燃費低下やエンジン不調の原因の一つとされる。

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